静岡県御殿場市に拠点を構え、電気工事や空調設備工事を手がける株式会社内海電機商会です。当社は創業50年以上の実績を持ち、御殿場市をはじめ静岡市、小山町、箱根町エリアで多くの電気設備工事を手がけてまいりました。今回は、御殿場市・小山町エリアの工場経営者様や設備担当者様に向けて、省エネ電気設備改修による費用対効果についてご紹介します。
工場の電気設備改修が必要なサイン
工場の電気設備は日々の生産活動を支える重要なインフラです。しかし、長年使用していると劣化や非効率が生じ、知らず知らずのうちにコストがかさんでいることがあります。以下のような兆候がある場合、電気設備の改修を検討するタイミングかもしれません。
サイン | 詳細説明 |
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電気料金の急増 | 過去1年間で電気料金が15%以上増加している場合、設備の効率低下が考えられます。特に夏場や冬場の電力使用量が前年比で大幅に増えている場合は注意が必要です。 |
頻発するトラブル | ブレーカーが頻繁に落ちる、機器が正常に作動しない、照明がちらつくなどの現象が見られる場合、電気設備の劣化や容量不足の可能性があります。 |
設備の老朽化 | 電気設備の耐用年数は一般的に15〜20年程度。御殿場・小山町エリアの工場の多くは1990年代から2000年代初頭に建設されており、設備更新の時期を迎えています。 |
制御系統の非効率 | 手動での電源管理が多い、電力使用の「見える化」ができていない、照明や空調の自動制御がないなど、制御面での遅れがある場合は改修による効果が期待できます。 |
御殿場・小山町エリアの工場における電気使用の特徴
御殿場市や小山町のある富士山麓エリアは、その地理的特性から電気使用に独自の傾向があります。標高が高く、夏は比較的涼しい一方で、冬は厳しい冷え込みがあるため、季節による電力使用の変動が大きいのが特徴です。また、駒門工業団地や神場工業団地をはじめとする地域の工場では、製造業や食品加工業が多く、特に生産設備や空調設備への電力依存度が高い傾向にあります。
御殿場・小山町エリアの工場では、冬季の暖房関連の電力消費が他地域より約20%高い傾向があります。一方で、夏季の冷房電力は平地より約15%低く抑えられる可能性があるため、季節に応じた電力管理が重要です。
省エネ電気設備改修の主な項目と投資回収期間
省エネを目的とした電気設備改修には、様々な選択肢があります。ここでは、御殿場・小山町エリアの工場で特に効果が高いと考えられる改修項目と、その投資回収期間の目安をご紹介します。
改修項目 | 初期投資の目安 | 年間削減効果 | 投資回収期間 |
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照明のLED化 | 1,000㎡あたり約150〜200万円 | 電気代約60〜70%削減 | 約2〜3年 |
高効率モーター導入 | 1台あたり約30〜100万円 | 電気代約15〜25%削減 | 約3〜5年 |
電力監視システム | 中規模工場で約200〜400万円 | 電気代約5〜15%削減 | 約3〜5年 |
配電設備最適化 | 規模により約100〜500万円 | 電気代約5〜10%削減 | 約4〜7年 |
デマンド制御システム | 約100〜200万円 | 基本料金約10〜20%削減 | 約2〜4年 |
照明のLED化と制御システム導入
工場の省エネ対策として最も効果が高いのが照明のLED化です。従来の蛍光灯や水銀灯と比較して、消費電力が大幅に削減できるだけでなく、寿命も長いため、ランプ交換の手間やコストも削減できます。さらに照明制御システムを組み合わせることで、より効果的な省エネが可能になります。
御殿場市内の製造工場では、照明のLED化と人感センサーによる自動制御を導入したことで、照明関連の電気代を年間約68%削減した事例があります。初期投資額は約180万円でしたが、年間約60万円の削減効果があり、約3年で投資回収ができました。
高効率モーター・インバーター制御への更新
製造工場では、多くの電力がモーターの駆動に使用されています。旧式のモーターを高効率タイプに更新し、インバーター制御を導入することで、大幅な省エネが可能になります。特に、稼働率や負荷変動が大きい設備ほど、インバーター制御の効果は高くなります。
小山町の食品加工工場では、主要な生産設備のモーターを高効率タイプに更新し、インバーター制御を導入したことで、設備の電力消費を約23%削減することができました。初期投資は約280万円でしたが、年間約70万円の削減効果があり、約4年で投資回収を達成しています。
御殿場・小山町エリアの工場における電気設備改修事例
地域の工場での実際の改修事例をご紹介します。それぞれの工場に合わせた改修プランにより、大きな省エネ効果を実現しています。
工場タイプ | 改修内容 | 投資額 | 年間削減効果 |
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A社製造工場(御殿場市駒門) | 照明LED化、電力監視システム導入、配電設備更新 | 約580万円 | 電気料金約22%削減(約180万円/年) |
B社物流倉庫(御殿場市神場) | 照明LED化、人感センサー設置、デマンド制御導入 | 約320万円 | 電気料金約27%削減(約110万円/年) |
C社食品工場(小山町) | モーター更新、インバーター制御、配電設備最適化 | 約450万円 | 電気料金約19%削減(約130万円/年) |
A社製造工場の電気設備全面改修事例
御殿場市駒門工業団地にあるA社製造工場では、築25年の電気設備を全面的に見直しました。特に照明のLED化と電力監視システムの導入により、エネルギー使用の「見える化」を実現。電力使用のピーク時間帯を特定し、生産計画を調整することで、デマンド値(最大需要電力)を抑制し、基本料金の削減にも成功しました。
導入前は夏季のピーク時に75kWだったデマンド値が、改修後は62kWまで低減。これにより基本料金が月額約5万円削減され、年間約60万円の削減効果がありました。照明のLED化による電力削減効果と合わせて、トータルで年間約180万円のコスト削減を実現しています。
B社倉庫の照明設備LED化事例
御殿場市神場工業団地のB社物流倉庫では、水銀灯や蛍光灯を使用していた既存の照明設備をすべてLEDに交換しました。さらに、人の動きを検知して自動的に点灯・消灯する人感センサーを倉庫内の各エリアに設置。倉庫のような人の出入りが不規則な場所では、このような自動制御が特に効果的です。
導入前は月平均約35万円だった電気代が、導入後は月平均約26万円まで減少。年間約110万円の削減効果があり、初期投資額を考慮しても約3年で投資回収できる計算になります。また、LED照明は従来の照明より明るさが向上し、作業効率と安全性の向上にも寄与しています。
工場電気設備改修の補助金・助成金活用ガイド
省エネ設備の導入には、各種補助金や助成金を活用することで、初期投資の負担を軽減できる可能性があります。ここでは、静岡県内で活用可能な主な支援制度をご紹介します。
支援制度名 | 概要 | 補助率・上限 | 申請時期 |
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省エネ設備投資に係る補助金 | 省エネ性能の高い設備への更新を支援 | 投資額の1/3〜1/2、上限5,000万円 | 例年5〜6月頃 |
静岡県省エネ設備導入支援事業 | 県内中小企業の省エネ設備導入を支援 | 投資額の1/3、上限300万円 | 例年7〜8月頃 |
省エネ投資促進税制 | 省エネ設備導入時の税制優遇 | 特別償却30%または税額控除7% | 設備取得年度の確定申告時 |
補助金申請のポイントと注意点
補助金の申請では、以下のポイントに注意することが重要です。
- 申請前に設備導入を開始していると対象外となる場合が多いため、必ず交付決定前に発注・契約しないこと
- 省エネ効果の算出方法や必要書類を事前に確認し、準備を進めておくこと
- 申請から交付決定まで時間がかかるため、スケジュールに余裕を持って計画すること
- 専門的な知識が必要な場合は、補助金申請に精通したコンサルタントや設備工事業者に相談すること
静岡県東部地域では、御殿場市商工会や小山町商工会でも補助金に関する相談を受け付けています。また、当社でも省エネ設備改修に関する補助金申請のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
電気設備改修を検討する際の信頼できる業者選びのポイント
省エネ電気設備改修を成功させるためには、信頼できる工事業者の選定が重要です。以下のポイントを参考に、適切なパートナー選びを行いましょう。
確認ポイント | 具体的なチェック方法 |
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省エネ診断・提案力 | 現場調査の丁寧さ、データに基づく省エネ効果の試算、ROI(投資回収期間)の明示など、具体的な提案内容をチェック |
実績と専門知識 | 類似工場での施工実績、保有資格(電気工事士、電気主任技術者など)、メーカー認定資格などを確認 |
アフターフォロー | 保証内容、定期点検の有無、緊急時の対応体制など、導入後のサポート体制をチェック |
地域密着度 | 御殿場・小山町エリアでの実績、地域特性(気候条件など)への理解度を確認 |
ワンストップサービスの有無
電気設備改修を検討する際は、電気工事と空調設備工事の両方を手がける業者を選ぶことで、一貫した省エネ対策が可能になります。電気と空調は密接に関連しており、両方を総合的に管理することで、より効果的な省エネが実現できます。
御殿場市や小山町の工場では、特に冬季の電力消費が大きいため、空調設備と電気設備を連携させた省エネ対策が効果的です。例えば、デマンド制御システムと空調制御を連動させることで、電力需要のピークカットと快適な室内環境の両立が可能になります。
まとめ:工場の電気設備改修で実現する3つのメリット
御殿場・小山町エリアの工場における省エネ電気設備改修は、以下の3つの大きなメリットをもたらします。
1. コスト削減効果
電気料金の大幅な削減(平均15〜25%)により、競争力強化と利益率向上が期待できます。投資回収後は、長期間にわたって削減効果が続きます。
2. 生産性・安全性の向上
最新の電気設備導入により、停電リスクの軽減や品質向上、作業環境の改善が実現します。特に照明改善による視認性向上は安全面でも効果的です。
3. 環境負荷の低減
CO2排出量の削減により、環境対策としての企業価値向上や、将来的な炭素税などのリスク軽減が期待できます。ESG投資の観点からも有利になります。